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「資産価値が上がった」のではなく「円の価値が薄まった」だけ?

札幌市内の商業地10年間の地価の推移

こんにちは!専業主婦から不動産鑑定士になった藤田です。

今回は札幌市内の商業地10年間の地価の推移を調べてみました。

 

尚、商業地といっても用途地域が商業・容積率400%の地下鉄駅近接する地価公示標準地にしぼっています。

 

地価公示標準地 2014年(円) 2024年(円) 変動率(倍) 変動要因

北区

北5-12 麻生 178,000 400,000 2.2 特になし
西区  西5-2  琴似 196,000 460,000 2.3 「琴似本通地区計画」が決定
白石区 白石5-2 白石 174,000 370,000 2.1 特になし
豊平区 豊平5-1 月寒中央 164,000 360,000 2.2 特になし
厚別区 厚別5-5 新札幌 151,000 432,000 2.9 新さっぽろ駅周辺の再開発事業
東区 東5-10 栄町 118,000 239,000 2.0 特になし

金融緩和による円安の影響?

いかがでしょうか。上の表を見るとだいたい10年間で地価は概ね2.0倍から2.3倍になっていますね。ただ、厚別区のように再開発があると上昇率は強くなっています。

 さて、ここで日経平均株価の推移も確認してみました。    

(日経平均株価)

2024年 38,900円(6/11終値)

2014年 17,450円(終値)

約2.2倍

 

日経平均株価も約2倍程度になっていますね。

この10年間はアベノミミクスで金融緩和政策がとられてきました。円という貨幣がたくさんある状態です。

今回調べた土地の価格も株価も倍増していますが、最近の円安を考えると、「資産価値が上がった」のではなく、単に「円の価値が薄まった」だけ?とも感じられます。 

もしかすると、数値としての地価は上昇していますが、今回の公示地で資産価値が上がったのは再開発事業が行われた新札幌くらいで、変動要因のない他のところの資産性は何も変わっていなく、単に円安の影響による変化にすぎないということになるのでしょうか?

 

(オマケ)ビックマックの値段です。

2024 480円

2015 370円

     1.3倍

物価高騰と言われてますが、日本のサービス業はそれほど値上げしないで頑張ってくれていますね。